金融は中国経済を支える礎であり、「金融リスクの防止」は近年、中央政府の重要会議で再三言及されている。問題を迎えた金融監督管理部門は、各分野及び各市場金融リスク状況に応じ、的を絞った法規方法を打ち出している。
データによると、銀行業は2017年に70件以上の弱点補強プロジェクトを重点的に推進し、うち48件を完了した。今年は新たに40件以上打ち出した。保険業は昨年より、規定・規範文書を60件以上改訂・発表している。
「力強い監督管理」は政策の集中的な発表だけでなく、実際の施行にも力を入れている。中国銀行保険監督管理委員会は上半期、銀行業金融機関798社を処罰し、14億3000万元の罰金を科した。責任者962人を処罰し、175人の銀行業就業及び取締役就任資格を一定期間もしくは終身取り消しとした。
ある証券会社の関係者は「以前は監督管理の新たな政策が打ち出されると、直ちに対策を検討し監督管理を逃れようとしていた。現在は監督管理の処罰を免れるよう、急いで改善している。金融機関の規定遵守の意識が近年普遍的に高まっており、厳しい監督管理は金融関係者の心に根ざしている」と話した。
リスク解消には分類別の施策が必要だ。不動産ローン、地方政府債務などに存在するリスクについて、監督管理部門は抑制指標を設定し規範化を強化する一方で、金融機関に準備金計上を拡大し、リスク対応力を高めるよう促している。また違法分子が支配する金融集団などの「悪性腫瘍」に対して監督管理を適時行い、「外科手術」を施す。ネット金融のリスク、資産管理の新規定の実施に対し、監督管理は合理的な過渡期を設け、計画的かつ段階を踏まえ徐々に目標を達成できるようにする。
中国人民銀行党委書記、中国銀行保険監督管理委員会主席の郭樹清氏は「金融業内部は入れ子構造になっており、自己循環している。機関と市場の許容力を十分に考慮し、国民経済の列車の安定運行を維持しつつ爆発物を処理し、リスク対応によるリスクを防止しなければならない」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年8月16日