不動産税の議論が最近エスカレートしている。東京経済大学の周牧之教授は、不動産税は住宅価格引き下げに対して重大な意義を持ち、不動産税(日本の固定資産税)は日本の住宅バブル抑制に重要な力を発揮したと指摘した。周氏は、中国は不動産税の導入を加速すべきと提案し、次のように述べた。
日本を例とすると、80年代末のバブル経済のピークに、住宅価格と株価が下落すると考えた人はいなかった。ところが一夜にして反転し、住宅価格については20年以上も下落している。
現在の中国の住宅価格は高すぎる。上がる一方の住宅価格は、最後の時を迎えている。
世界の経験を見ると、急速な都市化は不動産ブームを引き起こすが、都市化や工業化や社会の進歩によって生まれる利益は土地や資本に過度に分配されるのではなく、労働に分配されるべきだ。そのため私は17年前から、今は不動産税と呼ばれる固定資産税を早期導入することで、不動産の投機的な取引を抑制するよう提案していた。
まずは不動産税が地方税であることを明らかにしなければならない。また中国の税負担がすでに大きいことを考え、単純に税目を加えるのではなく、税制改革全体の中で総合的に導入を検討する必要がある。不動産税は地方政府の税収を補完できる。先進国において、不動産税は地方政府の非常に重要な税目となっている。日本では不動産税が地方の税収の4割前後を占めている。