ニューヨークの医科大学を卒業しシカゴでインターン生活を送る傑喬氏は、生活費を節約するために郊外で部屋を借りている。貿易戦争について心配しているのは、日用消費財の値上がりと、中国製品の代わりに米国市場に流入する製品の質が保障されるかどうかという2点だという。
消費財価格の値上がりへの不安以外に、貿易戦争で失業することを恐れる米国民も多い。イリノイ州では170万人が輸出関連の仕事に従事しており、貿易戦争が続けば、現地の雇用にも影響する恐れがある。シカゴのラーム・エマニュエル市長は先月、大勢の経済貿易代表団を率いて訪中し、「シカゴは米国政府が一方的に起こした貿易戦争の『犠牲』になりたくないことを表明するのが訪中の目的だ」と述べた。
貿易戦争が米国企業と一般の民衆にもたらすリスクと損失について、米メディアは米政府の貿易保護政策を批判する文書を相次いで発表している。イリノイ州の主要な新聞であるシカゴ・トリビューンは最近、貿易戦争に関する多くの社説を発表したが、その観点は見出しにはっきり表れている。「貿易戦争は全ての人を傷つける」、「米国政府は貿易戦争がもたらす悪い結果への準備を整えたのか?」、「関税は国家の安全を強化せず、逆に安全を損なう」――など。