中国の農村回帰・農村移住による創新(イノベーション)・創業者数は740万人に達し、農村振興を促進する新たな活力となった。多くの農民工(出稼ぎ農民)、大学・専門学校卒業生、退役軍人、科学技術者、企業管理者たちが、より将来性のある農村で創業するようになり、大量の社会資本、技術、人材が農村へシフトする傾向が強まっている。
最近開催された全国新農民新技術創業創新フォーラムで、中国農業農村部部長の韓長賦氏は、上記のように話した。第18回党大会以降、農村の「大衆創業、万衆創新(大衆の創業とイノベーション)」が、よりハイレベルで広範囲のブームを引き起こし、社会全体の農業支援、農業振興、農村振興を強力に後押ししたとしている。
先端情報技術が農村の様相を大きく変え、農村電子商取引、クラウドファンディング農業、ライブ配信農業などの新たな形態が大量に出てきた。農村の「双創(創業・創新)」が、伝統的な栽培業を農産物加工流通、リゾート観光、電子商取引などへと広げた。農業農村部の統計によると、現時点で創新・創業プロジェクトの82%が第一次、第二次、第三次産業の融合分野に属している。農民がマウスをクリックしたり、スマートフォンをスワイプするだけで、高品質の特産農産物が数多くの世帯に送られる。
各地方政府は、中央政府による農村「双創」支援政策を推し進めるため、土地、財政・税務、与信、人材などの関連政策を相次いで打ち出した。「双創」の土地利用需要を保障し、農産物増値税控除試行の範囲を拡大したほか、多層的創業融資基金の設立を進め、都市専門人材農村導入支援システムも構築している。政策の推進、故郷への思い、実施プロジェクトを通じて、農業と農村に対する全社会的な投資意欲を蓄積した。これにより、帰省創業の分野がますます広がり、スタートラインも高くなっている。