■各国の共通認識を形成
英48グループ・クラブのスティーブン・ペリー会長は「協力を強化してのみ、誤解を解消し、共同発展を実現することができる」と指摘する。
協力の前提となるのが各国の共通認識だ。ブラジル外務省で経済・金融を担当し、ブラジルのG20シェルパを務めるロナウド・コスタ氏は「国際経済が試練に直面し、不確定性が増す中、多国間調整メカニズムの確保はとりわけ重要だ。ブラジルは今回のサミットに強く期待し、共通認識の形成を望んでいる」とする。
ロシア国民経済・国家サービス研究所国際制度法規研究センター長のマリーナ・ラリオノヴァ氏は「今回のサミットが国際金融市場のコントロール、国際金融システムの改革、インフラ整備への投資と支持、イノベーション開発事業などの議題を重点的に議論し、広範な共通認識にいたることを希望する」「G20構成国は今回のサミットでWTOルールの遵守という共通の決意を表明してもらいたい」とする。
バルセナ氏は「貿易問題は今回のサミットの大きな重点であり、WTO改革の問題が議論されることは間違いない」と指摘。「より実効性ある貿易紛争解決制度の構築、先進国と途上国の均衡ある発展などは極めて重要だ」とする。