2018年、中国の自動車販売台数は世界一となったが、28年ぶりにマイナスに転じた。業界の主要な経済指標も減速している。しかしそれ以外の面からみると、自動車産業は依然として良好な部分がある。たとえば国産ブランドの存在感アップだ。また、スマート化やシェア自動車、自動運転、自動車サービス業など新業態・新技術・新ビジネスモデルが発展しており、新エネルギー車産業も急速に発展している。長期的に見ると、中国の自動車保有台数は先進国の水準よりはるかに少ないため、発展余地はまだまだ大きいといえる。
中国自動車工業協会は1月14日、2018年度自動車販売データを発表した。2018年の自動車工業は全体的に安定しており、政策やマクロ経済の影響から、生産販売台数は年初の予測より少なかった。年間自動車生産台数と販売台数は、それぞれ2780.9万台(前年比4.16%減)と2808.1万台(同2.76%減)だった。
同協会の陳士華秘書長補佐は、「2018年度データからみると、我が国の自動車販売台数は10年連続で世界一であるが、28年ぶりにマイナス成長となった」と述べる。
販売台数低下をもたらした様々な要素
同協会の許海東秘書長補佐は、「2018年の自動車販売台数の減少は、マクロ要素も市場要素も関係がある。マクロでみるとGDP成長率の微減、経済構造の分化傾向、投資と消費の双子の減速、中米貿易摩擦、不動産の在庫調整が挙げられる。他方、市場要素では政策による先食い、中古車販売の波、第六弾となる排気量基準の実施、消費の変化などの影響が挙げられる。これらが自動車販売に一定のブレーキをかけた」と説明する。