日本の低欲望社会は中国への警告

日本の低欲望社会は中国への警告。

タグ:中日経済

発信時間:2019-01-21 17:56:21 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

バブル経済崩壊後、日本の政府債務残高の対GDP(国内総生産)比は急激に上昇し、長らく世界一の座を保ち、現在は250%となり、債務危機発生直前のギリシャよりも高い。こうした状況が、文化的レベルが非常に高く、悩みがちで憂えがちの日本人に、重大な心理的影響を与えないはずがない。長引く不況で日本人は「理性的な予測」をするようになり、多くの人が、政府債務は最終的に税収で償還するしかない、政府債務も個人の債務も同じことだからと考える。筆者は、日本の状況はますます拡大する財政活性化策が社会を「低欲望社会の罠」から抜け出すよう後押しできないことが重要な原因の1つと考えている。

中国も将来いつの日か低欲望社会に陥るリスクを抱えているのだろうか。

考察してすぐにわかるのは、現在の中国社会はなお積極性に富んでいること、努力して運命を変えようとする若者が中心にいることだ。これは中国が今も上昇期にあるためで、日本のようにバブル経済が崩壊し、階層が固定化し、人々が元気を失い意欲が低下するという段階には到達していないからだ。また中国社会は日本よりも貧富の差が大きく、社会の発展状況には開きがあり、このことが若者の向上心を刺激する。日本社会にはみな平等で法律の支配が行き渡るからこそ、若者の「人より抜きんでてやろう」とする野心がくじかれるという側面がある。

低欲望社会が形作られるには2つの条件を満たすことが必要だ。1つは頑張れば運命は変えられるという希望をもてないこと。もう1つは頑張らなくても基本的な生活は保障され、凍えたり飢えたりする心配はなく、精神的に大きく追い詰められていないことだ。高欲望社会にも2つの条件がある。1つは頑張れば報われて、運命を変えるチャンスがあること。もう1つは頑張らないと物質的にも精神的にもひどく不利な環境に置かれることだ。

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