中国人民大学財政金融学院の趙錫軍副院長は中国新聞社主催の「国是フォーラム――2018年経済情勢分析会」に出席し、2019年の中国の金融政策はより的確性と先見性が重視されるものになるとの見方を示した。
趙副院長は、「貸出の面からみて、今年も前年の穏健なスタンスが続く見通しだが、効率の良い的の絞り方や先見性という面で、これまで以上に深く考慮されるようになる可能性がある」と述べた。
その上で、総じて2018年通年の中国経済の6.6%という成長率はコンセンサス通りだったと指摘。経済構造、特に供給側の構造に若干の改善がみられたが、ハイテク産業や戦略的新興産業の成長率は11.7%と、産業全体の平均成長率を大きく上回るなど、中には大きな成果もみられたとして、経済構造の改善が続いていることの表れだと評価した。
「外部環境全体の不確実性が増す中で、中国経済は2018年に6.6%の成長率を確保したが、これは決して容易なことではない」――趙副院長はこう述べ、この1年の間、中国の金融政策、金融市場は安定した経済成長を適切に支えてきたと指摘した。