ここ数年、中国インターネット通販の春節セールが拡大し、今やオンライン(ネット通販)とオフライン(実店舗)が融合し境目がなくなってきている。取り扱う商品も従来の老舗ブランドからより豊富になってきている。
広州日報が2019年のECサイトのデータをまとめたところ、消費の新たなシーンの掘り起こしや、地方の中小都市・農村部市場の掘り起こしという新たな動向が浮かび上がってきた。
春節セール期間中、「京東」(JD.com)や「唯品会」(VIP)、新興の「拼多多」、生鮮食品の「毎日優鮮」など多くのECサイトで、餅やソーセージ、鮮花餅(バラの花びら入りの餡を包んだパイ)など全国各地の伝統的な正月用品を取り扱ったり、北から南まで全土の正月用品が流通したりしていることが明らかになった。裏を返せば、人口の流動化と都市化の流れが加速していることの表れといえる。
また、都市部では、ダイニングテーブルとキッチンの高度化という2つの傾向が鮮明化してきている。伝統的なナッツ類のほかに、海産物の詰め合わせやチェリーといった新しい正月用品が消費者に人気となっている。家庭用ミートチョッパーやコーヒーメーカー、掃除ロボットなどの小型家電やスマート家電の需要も旺盛で、かまどにコーヒーメーカーといった組み合せは、農村部の家庭で最近みられるようになった新しいキッチンスタイルだ。