中国企業、経済貿易摩擦への対応で余裕を持つ
記者:1年余りに渡る中米経済貿易摩擦は、中国の企業と市場に大きな衝撃をもたらしただろうか。
高燕氏:中国は物的な基礎が堅固であり、産業体制が整い、市場が大規模だ。経済発展の柔軟性が高く、内的動力が強く、大きな余地が残されている。この1年以上に渡り、中国企業は中米経済貿易摩擦に対応するなか鍛えられ、総合的な競争力、リスク管理能力、海外市場開拓能力がさらに向上した。
中国国際貿易促進委員会が南東の沿岸部などでリサーチを行ったところ、急激にエスカレートする中米経済貿易摩擦に対して、中国企業はより自信を深め余裕を持っている。米国は重要な市場であるが、企業の輸出先は米国市場だけではなく、EU、東南アジア、ラテンアメリカなどその他の市場も含まれる。
実際に、中米経済貿易摩擦が激化しても、中国は依然として外国企業の間で人気の投資先だ。米中ビジネス評議会の調査によると、米国企業の9割が中国を最も重要な市場としており、95%が対中投資を維持もしくは拡大するとしている。日本貿易振興機構の報告書によると、日本企業は引き続き中国市場に期待を寄せている。日本企業の対外輸出、投資、越境EC戦略において、中国市場はいずれも首位を占めている。エクソン・モービル、テスラ、BMWなど多くのグローバル企業が対中投資を拡大している。第2回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムの会期中、各国企業は総額640億ドル以上のプロジェクトの契約を結んだ。
米国の保護貿易主義の脅迫は、中国経済が安定的に好転する発展の流れを妨げられず、急ピッチで改革と開放拡大を推進する中国の既定の方針を変えることはない。中国は戦略的な落ち着きを維持し、揺るぎなき姿勢で自国のことに取り組み、中国経済を高品質発展の軌道上で長期安定させる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年5月29日