世界銀行は18日発表の研究レポートで、中国の「一帯一路」構想が全面的に実施されれば、3200万人の人々が1日当たり生活費3.2米ドルを下回る中度の貧困から抜け出せ、世界貿易が6.2%増、沿線国の貿易が9.7%増となり、世界の所得が2.9%拡大するとの試算を示した。
「『一帯一路』エコノミ:交通回廊のチャンスとリスク」というタイトルのレポートによると、各国が「一帯一路」の恩恵を受けるには関連政策の改革が最も重要となる。貿易が円滑化し、貿易の規制が減れば、「一帯一路」共同建設に関わる経済国の実質所得が当初比で2-4倍に拡大する見込み。また、労働力の流動強化と関連政策の調整は、収益の公平な分配につながる見通しだ。
レポートは、政策の改革深化で透明性の向上、債務の持続可能性の改善、環境や社会、腐敗のリスク減少を進め、「一帯一路」構想は、発展途上国数十カ国の経済発展を加速したとの見方を示した。