グローバル化の勢い止まらず、貿易戦争に勝者なし

グローバル化の勢い止まらず、貿易戦争に勝者なし。

タグ:中米貿易摩擦

発信時間:2019-06-23 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 両国の貿易の現状は、互いの産業の強みを補い合ったものであり、国際分業とグローバル企業の生産拠点の配置が変化した必然的な結果だ。同時に米国の貯蓄率の低さや、中国への輸出規制の強化といった問題にも関わる、長期的な構造問題であって、「公平な貿易」という看板を掲げながら、保護主義に走れば解決できるものではない。

 

 中国マクロ経済研究院経済研究所の孫学工所長は、「グローバル化は止めることのできない時代の流れであり、米国のグローバル化阻止の動きは、失敗に終わるだろう。米国があちこちの国を叩けば四面楚歌の状態の陥るのは必至で、むやみに貿易戦争をけしかければ相手国はやむを得ず反撃してくるだろう。そうなればグローバル貿易経済の秩序は乱れ、世界経済に下押し圧力がかかるだろう」と述べた。

 

 中国国際経済交流センターの韓永文副理事長は、「米国が覇権的な地位を利用して製造業の国内回帰を狙っても実現しないだろう。グローバル化の流れは止めることはできない。製品の生産は世界各国に密接な関係を構築しており、世界経済の分業と発展は市場経済の発展を支えるルールであって、人の意志で動くものではない。

 

 米国は一般消費財の製造で比較優位はないうえ、貯蓄率が低く、人件費も高い。追加関税によって人件費がさらに上昇すれば、製造業の国内回帰は2つの苦境に立たされるだろう。人件費の高騰と人材育成にかかるコストの大幅増で、これが企業のランニングコストの押し上げにつながる。こうしたことから、制度や人件費、インフラなどで優位性を持つ中国は、今後とも世界経済の分業において重要な役割を担うことになるだろう」との見方を示した。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年6月23日


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