世界石油需要、中国の増加傾向が目立つ=IEA
英国メディアによると、国際エネルギー機関(IEA)は8月9日、経済減速の兆しが増えると共に米中貿易紛争が拡大するなか、現時点で世界的な石油需要の伸び率が2008年の金融危機以降では最も低い水準にとどまっていると指摘した。
『ロイター』によると、IEAは月次レポートで、2019年5月の世界の1日当たり石油需要が前年同期に比べ16万バレル減少したことを明らかにした。前年同期を下回ったのは今年2度目で、「情勢が一層不確定となり、2019年上半期の世界的な石油需要の伸びは非常に緩慢だった」と分析。また、1-5月の石油需要増加量が1日当たり52万バレルにとどまり、2008年以降では最も少なかったとしている。
レポートは、2019年と2020年の世界の1日当たり原油需要の予想増加率をそれぞれ110万バレル、130万バレルに引き下げた。また、今年上半期の1日当たり石油需要が50万バレル増となったのは主要市場では中国のみだった。
一方、米国とインドは1-6月の1日当たり石油需要がわずか10万バレルの増加にとどまっている。