多くの職業が短期間でロボットに取って代わられることはないと考えている人は、2019世界ロボット大会を見れば、その考えを打ち消されるかもしれない。
ロボット業界の「ダボス」、「オリンピック」と称される同大会を訪れると、童話の中のロボット王国にいるような感覚になる。「鳥」が展示ホールを自由に飛び、スマート協働ロボットが頭、体、腕を動かし、手術ロボットが手術を静かにサポートする。約5万2000平方メートルのこの会場では700体以上のロボットが交代で実演し、障害者・高齢者介護、清掃、春聯作成、宅配、翻訳、ピアノ演奏、水泳、ボクシングなどあらゆる分野に及ぶ。
2年前、中国ロボット産業連盟の曲道奎理事長は取材に対し、新技術とロボットが多くの職業で人の代わりに作業することは完全に可能で、疑う余地もないことだと話した。曲道奎氏はこのほど、より明確な数字を出し、「過去40年、ロボットの労働代替率は1%未満だったが、今後5~10年でこの比率は30%に上昇するだろう。ロボット市場の飛躍期が到来した」と述べた。
大会はロボットのUMIがイタリアの劇場で楽団の指揮を担当する動画を流した。これは、ロボット技術と産業の成熟化を意味する。
産業ロボット展示エリアでは、コーヒーを飲みながら音楽を楽しむことができた。音楽はロボット楽団が演奏した。
これは2019年CCTV春節晩会に出演し、ピアニストの郎朗氏と合奏したネットで話題の楽団である。楽団は13台の格力産業ロボットで構成され、ピアニスト、ギタリスト、ベーシスト、ドラマーなどが揃い、民族音楽や流行音楽など6曲を生演奏する。楽団の担当者によると、これらのロボットはクランプを利用し、高速・安定を特徴とし、楽器を演奏する。