サムスンは8月21日、最新フラッグシップスマホであるGalaxy Note10とGalaxy Note10+5Gを発表した。価格は前者が6599元、後者が7999元。
サムスン大中華地区代表の権桂賢氏は、「これはサムスンの中国初となる5Gスマホだ。中国の5G商用化をサムスンは全力で支援していく」と述べる。
「国際金融報」の取材に対し業界筋は、「サムスンの中国市場に対する思い入れの深さが伺われる」と話す。
Strategy Analyticsが発表した最新データによると、2019年の第二四半期、中国スマホ市場におけるサムスンのシェアはわずか0.7%。5年前の同時期は20%だった。値下げで中国市場に返り咲くサムスンスマホ IDCの最新データによると、2019年第二四半期、サムスンスマホの世界出荷数は3.41億機で世界1位、市場シェアは22.7%を占めた。中国市場との差がはっきりしている。
中国市場の業績は悪いが、世界の覇者であることには変わりない。しかし同社は中国市場をあきらめたわけではなく、むしろ返り咲くことに決めた。
サムスンスマホの代理販売業者は「国際金融報」の取材に対し、「サムスンは今回の新製品を特に重視している。5Gを武器に起死回生を図りたいと考えている」と述べる。かつてサムスンは、代理販売業者や代理店など提携先と内々の交流をしたことがある。その際、中国市場初となる5Gスマホに対する強い自信と大きな期待を吐露していたという。
新製品発表会での権桂賢氏の挨拶からもそれは読み取れる。「サムスンは、中国の5G普及を後押しすると同時に、最先端の5G技術と端末を中国市場にお届けする」と述べると共に、「引き続き中国消費者の声に耳を傾け、中国社会と一緒に成長していく」と宣言しているのだ。これまで中国市場におけるサムスンの印象は、「値段が高すぎる」だった。「アンドロイドのスマホに7000~8000元も出せる人はいないよ」というSNSでの評価は、多くの中国消費者の声を代弁している。ある業界筋は「サムソンスマホの値下げは必然的な選択だ」と話す。