サムスンは8月8日、ニューヨークでもNote10シリーズの国際版を発表したが、Note10の価格は949ドル(6704元)、Note10+5Gが1299ドル(9176元)だった。
「第一手機界研究院」の孫燕飚院長は取材に対し、「サムスンの5Gスマホは中国の5Gスマホより値段が高いが、中国の5Gスマホが従来型のアップグレードに過ぎない。サムスンが完全なフラッグシップモデルの新製品であることを考えれば、その価格は決して高いとは言えない」と述べる。
インターネット研究者でエンジェル投資家でもある郭涛氏は取材に対し、「核心となる機能が一致しているのを前提とすると、中国でのサムスンのスマホは海外のものより価格が安い。つまり、サムスンは5Gスマホを武器に中国市場に返り咲く決心を示したと言える。しかしファーウェイや中興、vivoが発売した5Gスマホと比べれば、いささか高い。そのことに中国消費者が納得するかどうかは分からない」と述べる。
サムスンは再起なるか
強敵が多い上、順調といえない中国市場の現状に、サムスンは甘んじていないようだ。
権桂賢氏は、「サムスンは完全な産業チェーンを持つと同時に、世界で初めて5Gの商用化に成功した。我々は5G技術の発展に力を入れ続けており、積極的に5G基準の制定を推し進めてきた。世界中で取得した成果と経験を中国にもたらし、中国の科学技術産業の発展に貢献していく」と述べた。同氏は今年2月、浙江省烏鎮市で「中国市場に返り咲く」と高らかに宣言していた。
専門家は、「世界的な設備メーカーであるサムスンは、チップやコアネットワーク、端末、ワイアレスソリューションなど、ほぼ全ての産業チェーンを網羅している。そして端末間の5G技術を製品化した。これをチャンスに再起を図るというアイデアは悪くない。理論上はあり得る話だ」と評価する。
昨年末に報じられた話だが、サムスンは5G分野に220億ドルを投資し、3年以内に通信設備市場の2割を占めるとした。業界筋は「当然スマホ市場も戦略の重要な部分だ」と述べる。
郭涛氏は「5G商用化の分野においてサムスンは、率先して世界の数多くの国と地域に進出してきた。5G通信設備市場のシェアでは、サムスンは今も世界1位だ」と述べている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年9月1日