こうした中国の唱える国際協力の理念に、何の理由もなく賛同の輪が広がったわけではない。長期にわたって協力関係を育み、互いを思いやってきたことで実ったものなのだ。単独行動主義や保護主義が台頭する昨今の世界情勢において、中国の外交的理念とグローバル・ガバナンスの理念は、エジプトから深い理解と賛同を得ている。エジプトの最新の世論調査によると、米露仏英など主要国の中で、エジプトにとって好感度が最も高い国は中国だという。
廖大使は、中国とエジプトはともに古代文明が栄えた歴史ある国であり、交流の中で互いに学び合ってきたという点で強みがあると指摘。2018年にエジプトを訪れた中国人は50万人に達した。2016年以降、中国はエジプトの政府関係者や技術者2000人以上に育成訓練を行ってきたほか、同国の有識者19人に教育プロジェクトによる奨学金を給付してきた。こうしたことは両国の草の根の相互理解や友好交流の増進に寄与してきたといえよう。
現在、両国間で友好都市協定を結んだ都市は17省市に上るほか、地域間協力も実を結び、民間交流も盛んになってきている。今後とも両国が中央、地方、民間の交流をこれまで以上に促進させ、好循環の一層の拡大につなげるとともに、長期にわたる友好関係を継続させていくことを望む。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年9月28日