世界経済フォーラム(WEF)が先ごろ発表した2019年版の「世界競争力報告」によると、中国の総合順位は昨年度と同じ28位だったが、総合得点では上昇する結果となった。
世界経済をめぐる不確実性が高まるなか、中国経済は下押し圧力がかかっているものの、総じて落ち着いており、かつ「穏中有進」(安定を保ちながら前進)基調で推移していることに変化はなく、依然として中高速成長の条件と潜在力を備えている。
本紙が複数の国の政府関係者や有識者らに取材したところ、新中国成立以来の経済発展の成果を高く評価する声が相次いだ。健全かつ安定的な中国経済、活気あふれる市場、実践的かつ効果的な政策誘導、産業体系の継続的な整備、技術イノベーション力の急速な向上――こうした点を踏まえ、世界は中国の先行きを有望視している。
スペインIE大学中国研究センターのフェリックス・バルディビエソ主任は、「長い目で中国経済の先行きを見る必要がある」と指摘。世界経済全体の先行き不透明感が強まるなか、中国の経済成長はデータ的にも注目すべきで、依然として高い靱性(レジリエンス)を備えていると述べた。
韓国西江(ソガン)大学経営学部の丁有信(チョン・ユシン)教授は、「中国は先端産業の育成に力を入れ、多くの業績を挙げている」と指摘。着実に「製造強国」と「技術革新強国」への道を歩んでおり、世界は中国経済の先行きに期待感を強めていると述べた。