貿易会社、歯を食いしばり世界の感染ピークを乗り切る

貿易会社、歯を食いしばり世界の感染ピークを乗り切る。新型コロナウイルスの感染状況の悪化を受け、世界各国が感染対策を強化している。圧倒的多数の国が国際便及び入国の制限をかけている。60数カ国が緊急事態宣言を出し、一部の国はさらに国境封鎖の「鎖国」を行っている…

タグ:ウイルス 感染状況 企業 輸出 貨物

発信時間:2020-03-30 13:55:49 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 新型コロナウイルスの感染状況の悪化を受け、世界各国が感染対策を強化している。圧倒的多数の国が国際便及び入国の制限をかけている。60数カ国が緊急事態宣言を出し、一部の国はさらに国境封鎖の「鎖国」を行っている。この状況下、各国の経済活動がほぼ停滞し、国を跨ぐ商品の取引と移動が大きな衝撃を受けている。国際貿易分野は感染症により大きな損失を被っている。中国企業の輸出入はかつてない厳しい挑戦に直面している。(筆者・趙晋平 国務院発展研究センター研究員、国研智庫チーフエコノミスト)


 国内企業は今年1−2月に衝撃の第一波を受けた。国内の大流行により企業の生産活動が正常化できず、海外への交付の遅れが増加した。これらの要素に加え、多くの国が中国の商品、輸送ツール、人員の入国に規制をかけた影響が重なり、中国のこの時期の輸出入に大きな影響が生じた。税関の統計データ(速報値)によると、今年1−2月のドル建ての輸出には次の特徴がある。


 (一)輸出の下げ幅が輸入を大きく上回った。これは国内の深刻な感染状況により多くの企業が操業再開できておらず、輸出向けの生産が遅れたためだ。また多くの域外国・地域が感染拡散を理由とし、中国の貨物・交通ツール・入国者に規制をかけたことともある程度関わっている。


 (二)先進国向けの輸出入の下げ幅が大きい。国別に見ると、同期の輸出の下げ幅が大きかった10の経済体は、英国、カナダ、米国、日本、ドイツ、南アフリカ、中国香港、豪州、韓国、イタリアとなっており、平均水準を大きく上回った。これは、これらの経済体がよりスムーズに、より大規模な緊急措置を講じたためだろう。輸入を見ても、その結果はほぼ一致している。


 (三)感染状況の高リスク地域向けの下げ幅が大きい。税関の統計分析によると、中国の1−2月の高リスク地域向けの輸出は25.1%減となった。中リスクは14.5%減、低リスクは11.6%減。うち高リスクは平均水準を大幅に上回り、中・低リスクは平均を下回った。中国の輸入を見ると、この3地域の下げ幅の差は上述した状況と類似している。これは貿易の減少が、上述した中国国内の操業再開の遅れといった原因のほか、相手国の感染リスクの拡大からも影響を受けているということだ。


 (四)中国大陸とベトナム、フィリピン、タイ、マレーシアなどの東南アジア諸国、及び中国台湾地区との輸出入が安定した。これは二者間貿易の多数が、中国系企業内の貿易であったことと関連している。


 (五)商品別に見ると、感染症の影響を受ける大口原材料、食品、生活消費財の輸出の下げ幅が大きい。機械設備、工業材料、部品の輸入にマイナス成長が生じた。各種商品のうち医療用品の輸出が比較的安定し、輸入が増加した。これは感染対策として医療用品に確かな需要があるからだ。

 

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