ブラジル最南部にあるリオ・グランデ州で、3-4月は大豆が最も実る季節だ。現地農家のカルモさんの農場では、見渡す限りに広がる金色の大豆畑でコンバインが音を立てながら作業をしている(上図、張遠南記者が撮影)。大豆が続々とコンバインに積まれる様子をみながら、カルモさんは記者に「今年も豊作だ」と語った。
ブラジルではここ数年、大豆栽培を選択する農家が増え、農業科学の向上に伴って生産量も拡大している。ブラジル大豆生産者協会によると、ブラジルの今年の大豆収穫量は過去最高の1億2100万トンに上り、米国を抜いて世界最大の生産国となる見通しだ。
中国は数年連続で、ブラジル産大豆の最大の購入者となっている。2019年のブラジルの大豆輸出量は7400万トンで、うち78%に相当する5800万トンが中国に輸出された。「リオ・グランデ州の大豆生産量はブラジル国内第3位だ。中国市場はわれわれにとって極めて重要で、中国市場の拡大と共に農場も発展している」。カルマさんの農場面積は1000haを超える。彼は、現地農家が常に中国市場を注視しており、中国経済の粘り強さを信頼して、中国市場の需要に大きな期待を抱いていると話した。
「中国はブラジルにとって重要な貿易相手国だ」。ブラジル植物油産業協会チーフエコノミストのダニエル・アマラウ氏は、今年のブラジルの中国向け大豆輸出量が高い水準を保つとの見方を示した。