世界的に感染拡大が加速するなか、厳しい試練に直面する国が増えている。中国の国務院共同感染対策メカニズムが先般開いた記者会見において、商務部外貿司一級巡視員の江帆氏は、「一滴の水の恩を涌き出る泉をもって報いる、ということわざがある。我々は中国で新型コロナウイルスが流行した当初、多くの国から救いの手を差し伸べられたことを忘れない。中国は国内の感染対策を徹底した上で、関連諸国・地域に力の及ぶ限りの支持と援助を提供し、国際社会に倍返しをする意向だ」と述べた。
税関部門の統計によると、中国の感染対策物資輸出の伸び率は、今年3月下旬以降上昇している。3月1日から4月4日にかけて、全国で検査を受け通過した主要感染対策物資の輸出額は102億元で、その主な内訳は次の通り。マスクは約38億6000万枚で、価値にして77万2000億元。防護服は3752万着で9億1000万元。赤外線体温計は241万台で3億3000万元。人工呼吸器は1万6000台で3億1000万元。新型コロナウイルス検出試薬キットは284万点。ゴーグルは841万本。貿易方法は一般貿易が中心で約83%を占めた(価値にして85億2000万元)。
感染対策の国際協力を掘り下げ、医療物資の輸出品質監督管理を強化するため、商務部は3月31日に税関総署、国家薬品監督管理局と共同で「医療物資輸出の秩序正しい展開に関する公告」を発表した。輸出向けの検出試薬キット、医療用マスク、医療用防護服、人工呼吸器、赤外線体温計の5種類の製品は、中国医療機器製品登録証書を取得し、輸出先の品質基準の要求に合致しなければならないとした。税関は薬品監督部門が批准した医療機器製品登録証書に基づき検査し、通過させる。
税関総署総合業務司司長の金梅氏は、「医療物資輸出の秩序正しい展開は、感染対策の国際協力を掘り下げ、世界の公衆衛生の危機に共に対処するための重要な措置だ。税関は引き続き監督管理を強化し、サービスを改善し、資格と信頼のある企業が医療物資の輸出を秩序正しく展開することを支持する」と述べた。
情報によると、医療機器メーカー2000社以上が現在、中国の薬品監督管理部門が批准する製品登録証書を取得している。海外のバイヤーにとって、選択できるサプライヤーの数は比較的十分で、製品供給の質が保証されている。