それと同時に各関連部門はすでに行動を展開し、これらの開放措置の実施を推進している。記者の調べによると、現在まで商務部、国家発展改革委員会などの部門がすでに、新たな外商投資参入ネガティブリスト、及び外商投資奨励産業リストの改訂を開始している。また活動のペースを上げ、流れに従い早急に批准を申請した後、社会に向け発表し実施に移す。商務部研究院外国投資研究所の張菲副主任は記者に、「感染症により、中国のバイオ医薬、公衆衛生、AI、5Gネットワーク、産業用インターネットなどの分野で現在、多くの市場の需要と投資チャンスが生まれている。これらは市場開放の重点、外商投資の焦点になる見通しだ」と述べた。
国内市場の開放分野の拡大と同時に、中国はさらに制度の革新、法整備などの面から市場環境の改善に取り組み、外商投資の権益保障を強化する。商務部は先ほど、今後「外商投資法」及び関連条例の実施に取り組み、外商投資サービス体系を構築し、外資企業クレーム活動メカニズムを健全化し、企業誘致・企業定着・企業安定に取り組むと表明した。また自由貿易試験区や国家級経済開発区など既存の開放プラットフォームで開放耐圧テストを拡大し、海南自由貿易港の建設開始を急ぎ、江西内陸開放型経済試験区、広西百色重点開発開放試験区などの新型内陸開放プラットフォームの建設を推進する。越境サービス貿易ネガティブリスト管理制度の構築を模索し、規則・規制・管理・基準などの制度型開放の推進を拡大する。
一連の政策が次々と実施されるに伴い、中国市場の活力が徐々に回復している。商務部が15日に発表した最新データによると、3月の全国の実行ベース外資導入額は前年同月比14.1%減の817億8000万元で、下げ幅は2月より11.5ポイント縮小した。その前日に発表された貿易の成績表によると、中国の3月の輸出入には回復が見られた。貿易額は前年同月比0.8%減の2兆4500億元で、下げ幅は1−2月より8.7ポイント縮小した。
商務部研究院の厖超然副研究員は記者に、「感染期間中の中国の貿易データの動きは、開放と協力が感染症の衝撃を和らげる必然的な選択であり、経済の高品質発展を推進する最良の手段であることをいっそう証明している。開放プラットフォームの建設、制度改革、ビジネス環境の改善、さらには地域経済貿易協力の推進は、いずれも高水準開放型経済体制の建設の重要内容だ。これはまた中国がより広い範囲・分野、より深いレベルで全面的な開放を行うための主な活動の手がかりであり、開放型世界経済の建設、人類運命共同体の構築、世界各国の共同発展の促進の重要な原動力でもある」と話した。
国研新経済研究院の朱克力執行院長も、記者のインタビューに応じた際に「中国の国内から国外に至る全面的な開放構造構築の措置は、中国経済及び世界経済の発展におけるバラスト、安定装置の効果の発揮を推進する。国内及び国際・地域市場間の経済貿易協力の能力と自信を強化し、中国及び世界経済の長期安定を促す。これらの措置の安定的な推進と秩序正しい実施に伴い、中国の外商投資と経済貿易協力はより多くの分野で進展を実現する。医療衛生、AI、5Gネットワークなどの産業のより大きな発展を推進する」と述べた。
張氏は「感染症の衝撃を受け、世界のサプライチェーン、産業チェーン、バリューチェーン、貿易・投資協力が妨害を受けたが、経済グローバル化は歩みを止めていない。強化版の地域経済一体化の形式が浮かび上がっている。すなわち地域経済がさらに強化され、二国間協力がより緊密になるということだ。感染症による国と国の関係の特殊な状態について、中国政府はまず二国間・多国間関係の相互信頼・相互理解・相互支援を優先する。これは中国の外資導入及び対外投資の基本的な前提だ」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月16日