民生銀行首席研究員の温彬氏は、中国人民銀行がローンプライムレートを引き下げたことで企業の資金調達コストが下がり、金融機関の与信拡大による実体経済下支えの指向性と有効性が向上したと分析。資金ニーズに応じた金融機関のできる限り多く素早い貸出によって、中小・零細企業や製造業向けの中長期貸出が持続的に増え、4月の企業および個人向け新規貸出が緩やかに回復したとみている。
中国人民銀行が同日発表した4月の社会融資規模統計レポートによると、4月末の社会融資規模の残高は前年同期比12%増の265兆2200億元だった。4月の社会融資規模の増加額は3兆900億元で、前年同期より1兆4200億元多く、市場予想を上回った。
温彬氏は、政府による投資のけん引、与信の供給増、資金調達コストの低下により、4月に社会融資規模の増加額が回復したと分析。王青氏は、社会融資規模の増加額が高い水準となったことで資金が実体経済に大量に流れていることが示され、企業の資金調達を支える各種政策の効果が表れてきているとの見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年5月12日