世界で新型コロナウイルスの感染拡大が続き、保護貿易主義が再来するなか、RCEPの署名は東アジア全体の経済一体化に対して節目としての意義を持つ。陳氏は「RCEPの署名は地域内の経済貿易ルールの調整と統一を促し、地域内の貿易及び投資参加者のコンプライアンスコストを効果的に引き下げる。政策の透明性と予測可能性を高め、地域全体のビジネス環境を改善する」と述べた。
白氏は「東アジアもついに地域全体の自由貿易協定を迎えた。これは地域内諸国間の分業を促し、地域内の商品や資本などの要素の自由な流動を拡大する」と話した。
王氏も以前、「地域内の統一的な自由貿易圏の形成は、地域内の比較優位に基づくサプライチェーンとバリューチェーンの形成を促す。地域内の商品・技術・サービス・資本の流動、人員の国を跨ぐ流動に対して非常に大きなメリットを生み、『貿易創造』効果を形成する」と指摘していた。
商務部国際司の責任者は「RCEPは地域で蓄積された原産地ルールを採用し、地域内の産業チェーン・バリューチェーンを掘り下げた。新技術を用い税関円滑化を推進し、新型越境物流の発展を促進した。ネガティブリストを採用し投資自由化を推進し、投資政策の透明性を高めた。これらは地域内の経済貿易ルールの最適化と統合を促進する」と述べた。
RCEPはASEANが2012年に提案。8年の間に31回の正式交渉が行われた。今年に入り、RCEP各参加国は最終的に、1万4000ページ以上の文書の法律審査を終え、予定通り協定の署名にこぎつけた。商務部国際司の責任者によると、これは東アジア経済一体化建設の過去20年で最も重要な成果だ。国際的に有名なシンクタンクの試算によると、RCEPは2025年までに参加国の輸出の成長率を10.4%、対外投資残高を2.6%、GDPを1.8%引き上げる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年11月16日