▽科学技術全体をけん引
中国の月探査プロジェクトで首席科学者を務める欧陽自遠・中国科学院(科学アカデミー)院士はこのほど、科学者たちによる「科学普及フォーラム」で、中国初の月探査衛星「嫦娥1号」を年内に打ち上げ、月周回軌道を周回せさる計画であることを明らかにした。2010年前後には、月面着陸と月面探査車による探査を行う予定だ。「北京日報」は、欧陽氏の発言を次のように報じている。
月探査は、地球と月のシステム、太陽系、生命の起源と進化などの解明における重要な一部だ。また、人類の生存空間と探求領域を広げることにもなる。1959年に人類は月探査を実現し、月面を近距離から観測した。1959年から1976年には、全世界で月探査熱が高まった。それから18年近くの静かな時期を経て、1994年から再び月探査熱が高まりをみせている。
望遠鏡による観測のほか、現在ではさまざまな月探査機が打ち上げられ、月面着陸までも行われている。こうした宇宙探査技術の発展が、科学技術全体の発展をけん引した。最もわかりやすい例が米国の「アポロ計画」だ。科学者は月探査によって、太陽系の物質の由来を研究し、太陽星雲の分留・凝集・形成過程を解明すること、惑星と衛星の大気・電離層・磁場の特徴・起源・進化を研究することを望んでいる。
「人民網日本語版」2007年2月6日