「第14次五カ年計画(十四五、2021~2025年)」がスタートを切った。今後5年間に渡る中国の生態環境保護活動のポイントとは?CO2をはじめとする温室効果ガス排出のピークアウトとカーボンニュートラル(CO2の排出量と吸収量がプラスマイナスゼロの状態になること)の取組をどのように推進するのか?新華社記者が中国生態環境部の黄潤秋部長にインタビューした。
記者:中央経済活動会議では、CO2排出のピークアウトとカーボンニュートラルの実現を目指すと提起された。2030年までにCO2排出のピークアウトを目指す行動計画のタイムテーブルとロードマップの進捗状況について教えてほしい。
黄部長:中央経済活動会議ではCO2排出のピークアウトとカーボンニュートラルの取組について明確な要求が提起された。これは中国が気候変動対応とグリーン・低炭素発展への道を歩むうえで、明確な目標と方向性を示すもので、強い推進力となる。
中国はすでに2030年までにCO2排出のピークアウトを目指す行動計画の策定に着手している。今後は一段とペースを加速し、「第14次五カ年計画(十四五、2021~2025年)」「第15次五カ年計画(十五五、2026~2030年)」期間も社会全体のグリーン・低炭素へのモデル転換を持続的に推進する方針だ。
先ずは、目標と責任を明確にし厳重に監督、地域および業界の排出量ピークアウト目標と実施計画を明確にし、積極的かつ強力に実行、条件の整った地域から先行してピークアウトするよう促す。
次に、化石エネルギー消費を抑制し、非化石エネルギーを積極的に開発、再生可能エネルギーの発展を加速するために、より強力な対策を講じる。重点分野でグリーン・低炭素行動を全面的に推進し、低炭素型交通を積極的に発展、グリーン建築を積極的に開発し、グリーン・低炭素化イノベーションを推進、グリーン・低炭素型の生産・生活スタイルを普及させる。
このほか、全国CO2排出権取引市場の構築をさらに加速し、徐々に産業の対象範囲を拡大、取引品種や方式を拡充し、全国炭素市場の安定的かつ効果的な運営と健全で持続可能な発展の実現を目指す。