日本でもペットボトル入りのミネラルウォーターを飲む習慣が定着しましたね。ちょっと喉が乾いたなと思うたびに、すこしずつ飲むのが一番身体に良いようです。
中国では以前から、ペットボトルだけでなく家庭内での飲み水も、買うもの、でありました。家庭やオフィス内での飲み水はウォーターディスペンサーシステムによって供給されます。ウォーターディスペンサーの機械の上には、大きなペットボトルを逆さにしたようなタンクが上についていて、その中の水がなくなるたびに業者さんに依頼するものですね。欧米の映画などにも日常風景として登場しますし、最近は日本でもそういったサービスを提供する業者さんが登場してきています。
よって、中国でのミネラルウォーターおよび蒸留水等の「飲用水」市場の規模は大きなものであります。この中で、僕も最初に中国に来たときに「面白いな名前だなぁ~」と思ったブランドの飲用水がありました。わっはっはの「ワハハであります!」(わざとかなと思うくらいのパッケージのダサさにもツッコミを入れたくなります(笑))
資料写真:宗慶後氏
中国の飲料最大手「娃哈哈(ワハハ)集団」(以下、ワハハと表記します)の宗慶後会長は6日に北京市内の記者会見で、日本の乳製品企業の買収を検討しているという発表をしました。
僕はこれでワハハに驚かされたのは2回目になります。1回目は中国で始めてワハハのネーミングを見たとき、そして2回目が今回です。なかなか面白くなりそうなニュースだなぁと思いました。(ワハハ社の補足説明になりますが、ワハハは世界でも業界最大手のひとつフランス・ダノン傘下でありまして、実際にはこれまで、創業者といろいろと意見の食い違いなどもあり、そのM&Aについては賛否両論ありました。)これまで、いくつかの中国企業が日本企業を買収するということがありました、そしてそのたびに日本側の受け止め方は良くも悪くもサプライズでありまして「業界初」の日本買収というトピックとして大きな話題となっていました。しかし、今回のワハハの件は、日本人マインドに対するインパクトはこれまで以上に最も大きい案件の一つとなるかもしれません。
日本が中国に対して産業的に優位に立っているという「日本人の認識」がある分野は少なくありません。それは実際に真に国際的な産業上の競争優位でもあり得ますし、実質をともなわずして、日本人が「そのように思っているだけ」というケースもあります。