文=コラムニスト・中川幸司
みなさんこんにちは!
今年の東京は秋を感じる期間がとても短く、11月中旬にもかかわらず、もう冬か?と思うほど寒くなっています。あぁ、早く美味しい秋の味覚を堪能しなければ!と毎日焦っている中川です。
中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議(三中全会)を経てコミュニケが発表されました。「コミュニケーション」じゃぁありません、「コミュニケ」です(もちろん、以前のブログで書いた東京ビッグサイトのコミケでもありません。)。平易な単語で言い換えれば、「国家指針」が示されたようなものですね。
今回のコミュニケは、全文を通じて「改革の全面的深化」なる言葉で形容され、漢字を言語として使用している日本人の我々にとっては、かえってわかりにくいものであるような気がします。日中双方の国の体制・国家観解釈の違いのため「改革」って言葉自体が、源流は同じものですが、現代中国語のニュアンスと日本人が感じる現代日本語のニュアンスでは、異なっているようです。「改革」を相対的に誇張してとらえると、中国語では「継続的に、前向きに現在の状況をさらに発展させること(?)」、日本語では「現状を大きく変化させ、現行システムの破壊も伴いながら建設的なことをすること(?)」くらいの感覚があるのかもしれません(僕は言語学者・社会学者ではないので、厳密に定義をしりませんから、素人としてなんとなく、です。)。 話をもとに戻しまして、つまるところ、「改革の全面的深化」ってのは、日本語意訳では「政策の多様な推進」くらいにとらえるとちょうどよい塩梅かもしれないですね。
まずは、本コミュニケをおおまかにみてみますと、先日から日本の報道でも話題になりましたように「国家安全委員会」のような内政・公安・引き締めのための新設機関が登場し、国有企業意思決定などのコントロールも政治による統制を引き続き強化していくことを明言していますから、政治的には「国」の影響・規制が強くなりました。一方で、経済的にはかなり多くの分野で規制緩和をうたっており、国際的にも面白い対外関係がでてくるでしょう。
中川コージのブログ『情熱的な羅針盤』