29日朝、温家宝総理は、北京を訪れた日本の福田康夫首相と共に、中日民間友好団体が主催した朝食会に出席した。その際、温家宝総理は挨拶し、中日友好の三つの重要な礎を再び強調した。「第一は、中日国交回復の三つの政治文書の精神を固く守り、歴史を鏡にし、未来に向けること。第二は、中日友好の確実な基礎は国民の心、両国の国民の中にあるもので、互いに尊重し、理解し、平等に付き合っていくこと。それから、両国の友好の未来は青少年にある。もし経済貿易の協力は今日、そして、現在の利益のシンボルだとすると、青少年や国民間の交流は、明日、そして長期的な利益のシンボルだ」と述べた。

温家宝総理は、「福田首相の今回の訪問は成功した。両国の指導者の会談は、両国関係の各分野に触れ、多くの分野で合意した」と評価した上で、「会談の中で、私たちは、未来についても話しあった。ハイレベルの往来、経済貿易や国防の協力、地域と国際実務での交流や話し合いなどである。そして、両国の戦略的互恵関係の中身を充実させた。また、両国の経済ハイレベル対話のシステムを整備し、これによって経済貿易の協力をひっばっていくと共に決意した。さらに、私たちは、人員の交流を重要な位置に据えた。全体から見て、昨日の話し合いは、雰囲気が友好的で、成果は大きいものだった」と語った。

この後、温家宝総理は、今年4月日本を訪問したことを楽しそうに思い出し、即席で漢字17文字で作った漢俳を歌った。「それは忘れられない氷を解かす旅だった。私が東京に着いたあの日、東京は雨が降った。商工業界の人々と話し合うとき、私は漢俳を歌った。 和風 細雨と化す　桜花は艶を吐いて 朋友を迎え　 冬は去りて 春来ること早からんと。今日は、福田首相の中国訪問のため、もう一首作りたい。氷溶かす旅　常に思い出し　新雪に梅花を見れば新年の兆し　来春　より美しく」と歌い上げた。

福田首相は、｢今年は中日国交正常化35周年という節目の年で、両国の民間交流が飛躍的な発展を遂げる一年でもあった」とした上で、今回の中国訪問をきっかけに、両国関係の土台をいっそう打ち固めることを希望しており、来年日中平和友好条約締結30周年という節目の年に、胡錦涛国家主席の訪日が、桜の咲くころである。G8サミット、そして北京オリンピックと、日中関係にとっては重要なイベントがたくさんある。戦略的互恵関係、この構築を目指す千載一遇のチャンスであるので、2008年を将来に当たり末長く銘記される日中関係飛躍の年としたいと考えていると語った。

朝食会の後、温家宝総理は、背番号35のユニフォームに着替え、白地のユニフォーム姿である福田首相と共に、中国の若者とトレーニングを楽しんだ。

｢中国国際放送局　日本語部｣より2007年12月30日