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論評:東中国海を中日の平和、協力、友好の海に
発信時間: 2008-06-19 | チャイナネット

中日政府は6月18日、同時に東中国海問題について原則的な合意に達したと発表した。この合意には二つの肝心な内容が含まれている。

一つは双方が東中国海で国境を決定する前の過渡期に、双方の法律の立場を損なわない前提で協力を繰り広げることで、もう一つは、双方が東中国海の北部の海域で、共同開発の第一歩を踏み出すことだ。

この合意は中日双方が3年間余りの時間をかけ、難しい話し合いを繰り重ねて達成したもので、双方の冷静さや実務的な姿勢、知恵が表れている。そしてここからは、双方が東中国海を平和、協力、友好の海にしようとする強い意志を読み取ることができる。

中日両国は海を隔てて向き合う一衣帯水の隣国であり、東中国海は両国の人々が互いに学び、交流する架け橋である。現代の海洋法制度のもと、中日両国の間では東中国海の海洋権益の問題をめぐり、複雑で解決が難しい論議が起こった。

数年前、中日関係の全体的な雰囲気に影響され、東中国海をめぐる論議はますます目立つようになり、中日関係の発展にとって重要なマイナス要因になった。長期的かつ安定的な善隣友好関係の構築は、中日両国の人々の根本的な利益に合致する。

中日双方はこの問題を適切に解決するため、2004年10月に東中国海問題に関する話し合いをスタートさせた。2006年10月、中日関係の膠着状態が打破され、両国の指導者たちは、「氷を破る、氷を融かす、春を迎える、暖春の旅」などを経て、戦略的な互恵関係を構築して全面的に推進することで合意した。

両国関係の改善と発展は、東中国海をめぐる話し合いの進展も加速させ、両国の指導者は東中国海を、平和、協力、友好の海にすることで一致した。今回、論議を棚上げにし、共同開発の第一歩を踏み出すことは、東中国海の問題を適切に解決し、上述の目標を実現するための重要な措置である。

1970年代末から80年代の初期、中国政府と中国の指導者は東中国海問題について何度も、「論争を棚上げにし共同開発する」という方針を提起してきた。今回の原則的な合意の達成は、この重要な構想が実践され始めることであり、平和、協力、発展という時代の流れに合致するものである。

双方が今回、達成した原則的な合意は、互恵とウィンウィンの結果につながり、双方の根本的な利益に合致している。政治面では、中日は隣国として対話と協議を通じて、両国間の意見の食い違いを解決する誠意と能力を持っていることを表している。安全面では、東中国海ひいては地域の平和と安定に寄与する。外交面では、中日関係の健全かつ安定的な発展に寄与し、調和のとれた周辺地域や、調和の取れたアジアの構築にも寄与する。経済面では、中日両国がエネルギー分野における互恵的な協力を推し進め、双方にメリットをもたらす。

主権の問題に触れず共同開発を進めることは、十分に国際法の根拠と豊かな国際的な実践がある。1982年の「国連海洋法公約」によると、海域の国境画定について論争している国は、国境画定前に、「現実的な臨時の調整」をまとめることが可能だ。

この調整は当事国の国境画定問題における立場や、最終の国境画定の結果に一切影響を及ぼさない。国際的な実践の面からみれば、共同開発は本質的に当事各国が引き受け可能な政治面の調整であり、当事国の国境画定における立場に影響しない。目的は論争を乗り越え、両国間の関係を安定的に発展させ、互恵とウィンウィンを実現して、論争の最終的な解決の条件作るものである。

中日協力の明るい未来に励まされ、中国の関連企業は実際の需要に応じて、日本の法人が中国の対外協力による海洋石油資源の採掘に関する法律に則り、商業契約を結び春暁ガス田の現有ガス田の開発作業に参加することを歓迎している。この協力事業の実施は、中日両国の企業が協力し、海上石油資源採掘のために洋々たる前途を切り開いた。

 

「チャイナネット」2008年6月19日

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