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まほらまの南京生活②―ウェンナン先生行状記
発信時間: 2008-07-14 | チャイナネット

日本語の「箸」は中国語で「筷子」である。なぜ違うのか。中国でも「はし」はもともと「箸zhu4」と言われた。しかし、大河を渡る船の中ではzhu4は「住zhu4」(止まる、風がやんで船が動かなくなる)と同音のため、縁起が悪いと考えられた。そこで、「箸」の「竹」を残し、その下に「速い」を意味する「快」をつけた「筷」という字がつくられた、といわれる。(小学館「中日辞典」)

「箸」は「ねばりつく」「くっつく」などの意味がある。中国の箸は元来、竹を曲げてピンセットのような形のものだったので、この字が使われたのだろう。日本では数千年来、当初からの中国の字を現在でも使い、中国では近世になってから字が変化した。こんなことを考えながら、縦に置かれた筷子を使って食べる中国料理は一段と味わい深いものになる。

◇中国は押す文化、日本は引く文化◇

箒で掃く動作は左右以外にないと思っていた。しかし、南京市内で道路を掃除している人が、竹箒を押しながら掃いているのを見た時は「えっ?」と驚いた。前に押しながらごみを移動させていた。箒の機能からいってもありえないと思い込んでいた。そんなことをしたら、竹箒の先が傷んでしまうのではないか。なぜそんな掃き方をするのか訊いてみた。「前からずっとこうやっているよ。」そんなことを質問するほうがおかしいといわんばかりだったので、それ以上質問するのを止めてしまった。

竹箒を押しながら掃くのを見たときは驚いた


南京市内で、ノコギリを使っているのを見たときも何か変だった。日本では手前に引くときに力を入れるのだが、ここでは押すときに力を入れていた。ノコギリの歯をよくよく見せてもらったら、やはり押すときに切れるようになっていた。カンナを掛けるときも押しながら使うという。

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