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改革途上国の中日 |
発信時間: 2008-11-11 | チャイナネット |
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加藤 日本と中国は、改革のプロセスで具体的に何を変えていく必要があるのでしょうか。 馮 資本主義そのものです。最近の資本主義は拝金主義、行き過ぎた市場原理に傾いています。サブプライム問題はその典型といえるでしょう。中日だけでなく、米国も含めて、全世界的に資本主義を見直す時期に来ているのです。 例えば小泉首相時代は、改革が唱えられましたが、基本的にはアメリカの要望に応えようと、つまりアメリカンスタンダードを実行しようとしただけです。戦後復興と経済発展を支えた日本独自の優れた部分までを変えようとしました。政府と市場の関係も含めて、今後どのようにグローバルスタンダードと独自の良い部分をミックスさせるかは、改革というテーマにおいても、とても重要になると思います。 価値観の共通点を共有 加藤 中日両国はこれから新たな時代に入っていくという認識が必要だと思います。「改革・開放」というテーマを両国の共通課題として、何を変えるのか、どう変えるのか、何を開くのか、どこまで開くのか、両国民が互いに学ぶという姿勢でこの大きなテーマに取り組んでいきたいですね。 馮 まずは両国での価値観共有を強調すべきです。中日両国では、確かに価値観は異なりますが、ともに平和と発展を追求し、環境保護を重視し、テロリズムに反対しています。民主主義や人権問題に関しても、中国はそれらを否定していません。中国の民主主義はまだ不十分であることは否めませんが、経済社会の発展に合わせて、社会の安定と秩序を保ちながら、漸進的に民主化への道を進んでいるのです。 昨今の中国は、発展段階から見れば「発展途上国」、経済体制から見れば「改革途上国」、社会制度から見れば「模索途上国」です。資本主義より合理的な社会制度を模索しようとしています。社会主義初級段階にある中国は、社会主義の理想社会を実現するため十数代、あるいは数十代の努力と模索が必要だと主張しています。それはまさに中国の「改革」の本質です。 日本でも資本主義をもっとも理想な社会とは考えない人々がかなりいるようです。日本としては、より合理的な社会制度を模索している中国と真っ向から対立する理由はないでしょう。多様化する文明世界で、異なる社会制度を持つ国々は平和共存することができるはずです。日本の一部の政治家が吹聴するいわゆる「価値観外交」は時代遅れのものだと思います。むしろ、中日両国の価値観の共通点、例えば「共に平和発展を追求する」などという認識を共有することのほうが大切なのではないかと思うのです。 「人民中国インターネット版」より2008年11月11日 |
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