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改革途上国の中日
発信時間: 2008-11-11 | チャイナネット

加藤 排出権取引など、最近は国際社会でも「環境」はホットなイシューですよね。さまざまな問題・テーマが横たわっている中日関係において、「環境協力」という分野はどれほどの位置を占めるでしょうか。

 現在、政府は中日のさまざまな協力プロジェクトの一つとして環境協力を挙げていますが、私は賛成しません。環境協力を経済協力の「一部分」と位置づけるべきではありません。環境協力は、東中国海の共同開発、エネルギー協力、貿易投資などとは全く別次元の問題です。ケタが違いますよ。

加藤 環境協力を単独のテーマとして考えなければならないということですか。

 中日協力のトップに位置づけるべきです。環境問題は21世紀の中日関係における新たな共通の脅威となります。以前はソ連でした。多くの人々が「戦略的関係」と言っていますが、私はこの「戦略」という言葉には敵や脅威、つまり何らかのターゲットが存在すると考えます。現在その脅威は、まさに気候変動、温暖化をはじめとする環境問題にほかなりません。

「環境は経済の一部でしかない」という位置づけは的を射ていないと思います。環境問題にともに対処することは、21世紀の中日関係の新たな「紐帯」になると信じています。

いぜん未完の「改革」

加藤 「改革・開放」に関して、それを国策として掲げる中国だけでなく、日本も実質的に「改革・開放」というミッションに直面しています。国民レベルでは、まだまだ本格的な議論がされているとは思いませんが、「第三の開国」「第三の改革」「構造改革」などといった言葉は象徴的です。馮先生は以前、「日本も中国も改革途上国」という見解を述べられておられましたが……

 中国も日本も改革の半ばにあるということです。両国の改革の現状を俯瞰してみると、まず共通点としては、トップダウン方式です。両国ともに、基本的には政治レベルで改革の輪郭を決定し、実行していく形をとっています。相違点としては、中国に比べて、日本はそのプロセスが緩慢であることです。両国にはそれぞれ国会、人民代表大会という機構がありますが、中国は基本的に決定してから推し進めるまでの流れが速い。それに比べて日本は、法案一つ通すにも、さまざまな政治勢力が絡み合い、相当な時間とエネルギーを要する。とくに「ねじれ国会」のもとで、政策決定の鈍さはなおさらです。

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