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改革途上国の中日
発信時間: 2008-11-11 | チャイナネット

加藤 中国が市場経済路線にシフトして以来、日中関係がより「対等」になってきたと実感しています。日本が一方的に中国に対して援助の手を差し伸べるのではなく、市場経済同士の関係で、互いに対等な経済関係を築くようになってきました。

その意味で象徴的なのは日本の対中円借款中止です。今後の中日関係を考える上で、「ポスト円借款」という見方ができると思います。一方が与えて、もう一方がもらうという関係ではなく、より相互的、互恵的な交流を展開していく時期にはいっていくのでしょう。

「環境で協力」の時代に

対談中の馮昭奎さんと加藤嘉一さん

 円借款は、中国流に言えば「政府間の資金協力」ですね。円借款の時代が終わり、これから資金協力としてやったらいいと思うのが「中日環境基金」です。中国と日本は距離的にも非常に近いので、環境問題はまさに「共通利益」です。

私が名古屋にいた時にも、中国から吹いてくる黄砂を体験しました。黄砂はもちろん中国のみで発生したものだけではなく、中央アジアやモンゴルなどからも吹いてきます。名古屋の市民はみな清潔好きで、黄砂で車が汚れるとすぐ洗車場で車を洗っていました。こうした状況を見て、環境問題が中日両国にとって如何に共通の利益でありうるかを考えさせられました。

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