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改革途上国の中日 |
発信時間: 2008-11-11 | チャイナネット |
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加藤 日本の対中ODAが中国の「改革・開放」を促進したという以外に、日本自身のためにも有益だったという点は強調すべきだと思います。例えば日本が中国から輸入している商品には、日本企業が中国市場に進出し、そこから日本に逆輸入しているものも多いですから。 馮 対中ODA、特に円借款を通じてインフラ建設を強化し、それによって中日間の貿易を発展させてきました。 加藤 日本の対中ODAは「ウイン・ウイン」だったということですね。 馮 はい。私が先ほど提起した中日環境基金も「ウイン・ウイン」です。黄砂だけではありません。たとえば、中国国土面積の三分の二が酸性雨の被害にあり、日本の一部もその影響を受けている。酸性雨物質は風の流れに乗って、パスポートなしで、自由に移動するのです。環境問題は両国の共通の利益というだけではなく、中国にとっては、環境が非常に大きな産業になっていくでしょう。排出権取引の問題もあります。中国の環境産業はこれから大きく成長し、中日経済協力の新しいインセンティブになると思います。 加藤 日本は戦後復興、高度成長期の際、四大公害病などを含め、経済と環境の共存に関してさまざまな試行錯誤を繰り返してきました。いまの中国もまさに同じ性質の矛盾に直面していると思います。これまでの経験を生かして、日本は今後、中国環境産業の発展にどのようにかかわって行くべきでしょうか。 馮 まずは日本がこれまで蓄積してきた技術の移転ですね。発電所の脱硫装置などはその一例です。省エネ技術の移転も非常に重要です。現在、単位当たりのGDPを創出するために消耗するエネルギーでは、中国は日本の9倍です。中国のエネルギー利用効率はまだまだ改善する余地があります。環境、省エネなどの分野で戦略的互恵関係を実践していくことは現実的に可能と言えるでしょう。 日本語で言う、「ポンプの水」の役割ですね。つまり、多くの水を引き出すには、まずは水を少し注入する必要があるということです。政府が少しお金を注入すれば、多くの民間投資が期待できるのです。日本は今後、中国の環境産業において大きな投資効果を期待できると思います。 |
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