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日中経済協会理事長に聞く 日中関係は新次元へ
発信時間: 2008-12-22 | チャイナネット

北京週報記者 繆暁陽

改革開放から30年、中国では政治、経済、文化など、さまざまな分野において、きわめて大きな変化が生じた。経済の持続的な発展に従い、中国は次第に世界の経済大国となってきているが、多くの問題も出て来た。今年、アメリカから発生した国際金融危機に伴う世界経済の衰退が、いま懸念されている。日本も中国もその影響を受けざるを得ない。世界不況の下で、中国の経済発展の勢い及び日中経済関係について、本誌記者が日中経済協会の清川佑二理事長に取材した。

日中経済協会の清川佑二理事長

 

――今年は中国の改革開放30周年です。30年の間に、中国の経済と総合的国力は高速度で発展してきました。先生からご覧になって、中国の経済発展の過程が日本、米国などの先進国の発展過程と比べて、似ている点、違う点はどのような点ですか?中国の経済発展戦略において、称賛に値する経験、改善する必要がある点はそれぞれ何ですか?

 

自由貿易や開放経済のもとで経済発展を実現してきた、という点で共通のものがあります。その後、世界経済のグローバル化の進展と貿易・投資分野での国際的枠組みの整備にあわせて更に発展を加速してきました。中国が経済発展の基本的国策として、積極的な外資誘致による「資金、技術、管理」の導入と、それを可能にする大胆な制度改革に短期間に徹底的に取り組んだ、という点が注目されるところではないでしょうか。

改革・開放は、新中国が建国30年の厳しい歩みの中で見出した画期的な方針であり、その後の市場経済原理の導入とあわせ、極めて重要なパラダイム・シフトだったと思います。当時とすれば、社会主義国として世界のどの国も体験したことがない、壮大な実験に踏み切ったわけですが、その選択が正しかったことは、現在の中国の国際的地位、国民経済・社会の発展を見れば明らかです。

そして、中国のように、広い国土と多様な民族や地域性を持つ国では、急速な経済発展によって、社会のさまざまな面でひずみが出てくることは避けられないことだと思います。環境問題や消費者保護などについて問題を指摘する報道を目にすることもあります。こうした問題を解決することは並大抵のことではありませんが、今後の経済・社会の安定発展のために克服していかれることを期待しています。

 

――中国経済の持続的な発展に従い、中国は次第に世界の経済大国となっていますが、多くの問題も出て来ました。例えば、環境問題、都市部と農村部の格差問題、少数の製品の品質問題など、これについて先生はどう思われますか?日本政府、国民とマスコミは中国の経済発展の業績と問題をどのように評価しますか?

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