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日本のソフトパワーの向上⑦:一般市民による影響力の拡大 |
発信時間: 2009-01-15 | チャイナネット |
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グローバル化の時代に育った日本人は、国際社会で他の国との交流を維持し、その発展をサポートすることは、日本の責務であると考えている。 『ソフトパワースーパーパワーズ』の編著者である渡辺靖慶応義塾大学教授は、「日本人には、60年前、他国の援助により復興を成し遂げたので、今度は自分たちが同様に高尚なことをすべきだという思いがある」指摘する。 2004年に海外の大学に留学した日本人は約8万3000人に達し、1990年の3倍にもなる。国連で働く日本人専門職員は、7年前は500人にも満たなかったが、今では約700人に上る。 また、大西健丞氏が留学から帰国後の1996年に設立した「ピースウィンズ・ジャパン」は、日本最大の非政府組織(NGO)の1つに成長した。 大西氏によると、対外援助およびその活動を通じて、世界に日本の価値観を広めることを責務と考える日本人が、次第に増えているという。 北京五輪で活躍する日本のボランティア こうした考え方に刺激を受け、青年海外協力協会のボランティア事業に参加する人が増加している。同協会は1965年以来、70余りの国々に3万人を上回るボランティアを派遣してきた。現在、ボランティアの主力は、女性と退職後に新たな生きがいを求めるシニア世代。彼らの海外での活動も非常に「日本的」といえる。例えば、寒さに強い品種の米栽培、環境保護研修、数学・自然科学教育だ。 日本人の海外に飛び出し、世界を理解したいという思いは非常に強い。現在41歳の大西氏は、「かつて東京の有名大学2校で客員講師を務めることになった際、世界の遥か遠くの地の話を聴きに来る学生はいるだろうかと心配した」と振り返る。しかし、実際、大西氏の講義が始まると、教室はいつも満員となり、席がなくても立ったまま聴講する、熱心な学生も少なくなかったという。 「チャイナネット」2009年1月15日 |
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