中日がASEANの布陣強化 競争より協力が多い

中日がASEANの布陣強化 競争より協力が多い。

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発信時間: 2010-02-25 15:46:07 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

1月の貿易統計から、「中国・東南アジア諸国連合(ASEAN)自由貿易区」の発足により、ASEANは日本を抜いて中国の第3の貿易パートナーとなったことが分かった。中国・ASEAN間の貿易総額は前年同月比80%増の214億8000万ドルに達した。

中国は自由貿易区の設置だけでなく、総額100億ドルのインフラ整備支援を目的とした「中国・ASEAN投資協力基金」の設立も決定している。一方、日本は、タイ、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムのメコン川流域5カ国との初の首脳会議を東京で開き、ASEAN諸国への経済投入を強化することを決めた。中国と日本が同時にASEAN重視の布陣を敷いたことは、同地域における両国の主導権争いや経済利益闘争を引き起こすのであろうか。チャイナネットはこの問題について、清華大学国際問題研究所の劉江永教授に聞いた。

中日がこの問題についてどのような態度をとるかは、中日関係のいかんにかかっている。もし中日関係が悪ければ、両国の間や地域の問題で争いや確執は避けられないだろう。しかし日本は鳩山内閣の発足後、イデオロギーを越えて、友愛の精神でともに東アジア共同体を構築し、友愛の政治哲学をもって国内や国外の関係を処理するとしている。鳩山首相のこの主張は、調和のとれた社会、調和のとれた世界を構築するという中国の理念とも共通するところがある。したがって、現在の両国政府の態度から見るに、中日のASEAN布陣の出発点は主導権争いではなく、いかにしてASEANに利益をもたらすか、ASEANを発展させるかにある。つまるところ、ASEANの発展は、中日に大きな市場を提供し、3者に利益をもたらすことになるのである。

中日のASEAN布陣は、競争より協力が多い。中国は北から南へ、日本は東から西へ、東南アジアの道路等のインフラ整備に多大な貢献をしている。しかし具体的な作業の中で、若干の問題が存在することも確かだ。たとえば、道路や鉄道の規格が中日では異なるため、どの規格に従って建設するか、これはその後のビジネス利益にも関係してくる。こうした問題はASEANプラス3(中国、日本、韓国)首脳会議で話し合うべきであり、中日及びASEANのそれぞれの強みをいかしたモデルを設計して、東南アジアの振興に向けて協力することが大切だ。

 

「チャイナネット」 2010年2月25日

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