豊田社長、リコール問題について北京で説明

タグ: トヨタ自動車,豊田章男社長

発信時間: 2010-03-01 23:06:26 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

「BOSの搭載について説明」

長春晩報の記者:トヨタ自動車はアメリカで自動車にBOSを搭載したが、このシステムは中国で販売する自動車にも搭載するのか。

豊田社長:まず、なぜBOSを搭載したかについて説明する。アメリカで、一部の自動車が突然加速するという情況が発生し、これには以下の4つの原因が考えられる。1つ目は電子スロットル制御システムの問題。2つ目はマットやアクセルペダルの形など、部品構造の問題。3つ目は部品自体の問題。ひびがあるなどの欠陥である。4つ目は消費者たちの使い方の問題。

私たちは安全第一をデザイン・開発の最も重要な位置に置いており、エンジニアたちは、電子スロットルに問題がないか、毎日点検している。これまでに、電子スロットルに問題が見つかったことはないが、今後も当局と協力し、原因究明を進めていく。もし当局が関連の調査を行う必要があれば、積極的に協力する。また、顧客の意見を謙虚に聞き、関連の情況と照らし合わせ、調査を行っていく。

2つ目、3つ目、4つ目の問題に対しては、自動車に万が一の状況が発生することを防ぐため、BOSを搭載することを決めた。BOSは危険防止の役割を果たす。また、今後発売する自動車にもBOSを搭載することを決定した。アメリカで発生した関連問題について、私たちは当局の指示に従い、消費者が安心して使用できるよう、一部のリコールした自動車にもBOSを搭載している。中国で今後生産する自動車にも、消費者がより安心して使用できるよう、BOSを搭載することを検討している。

 

「過大評価され、利益を中心に考えていた」

中国青年報:米国の公聴会についてどう思うか。なぜ米国でこれほど多くの品質問題が起こったのか。米国政府の陰謀だと言う人もいるが、それには賛成か。

豊田社長:まず、米国の公聴会の感想だが、米国には2000万人のトヨタ自動車製品のお客様がいる。それと同時に、米国の生産工場、仕入れ先に加え、トヨタとともに働く人は約20万人もいる。

今回、米国の公聴会に出席し、2000万人の消費者と20万人のトヨタの関係者に対して自分の考えを述べるチャンスが与えられ、非常に喜ばしく思い、感謝している。関係者には、今後も消費者に安心して乗れる車を提供することで具体的な措置を説明した。どれほど伝わったかどうか自信はない。また、工場と販売店を訪問中、今後もトヨタの製品を買うという数人のお客様もみえた。それを聞き、今後は措置をとり、問題が起きないよう努めていきたいと思った。

なぜこのような問題が起こったかというと、いろんな理由があると思う。一つはここ数年の急速な拡張により、発展スピードが人材の育成、人材成長のスピードを上回っているということが挙げられる。従来に比べれば、これまで堅持してきた自動車製造に関する理念は、順序から言って、変化があったかもしれない。創業いらい、自動車の製造と生産の面で堅持してきた優先順序は、一番目は安全、二番目は品質、三番目は量、四番目はコストだ。

しかしながら、会社の一部がここ数年、過大評価されたこともあり、多少利益を中心に考えた部分もあったと思う。そういう意味で、われわれに対し疑問を抱く企業もあったことを素直に認めざるを得ないと思っている。しかし、私は7月に社長になっていらい、顧客第一、安全第一の理念を何よりも強調してきた。この面に力を入れ、できるだけ早く伝統の理念を取り戻す必要がある。

中国について言えば、中国で優秀な企業となり、理解が得られるよう全業務の見直しをしていきたいと思っている。

 

「チャイナネット」 2010年3月1日

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