日本からの「南京大虐殺被害者追悼植樹訪中団」一行15人が30日、南京大虐殺遭難同胞記念館を訪れ植樹・剪定を行い、「緑の贖罪(しょくざい)」を行った。同訪中団は1986年以降、これまで25年連続して南京を慰問している。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
同日午後、南京大虐殺被害者追悼植樹訪中団はまず記念館の祭壇に向かい、南京大虐殺被害者30万人に花輪を献げた。追悼活動終了後、一行は記念館関係者に引率され記念館平和公園内に入り、植樹・剪定を行った。これらの樹木はいずれも同訪中団がこれまで植樹してきた。
訪中団一行は翌31日にも市内江北区の珍珠泉公園内で植樹した。
記念館の朱成山・館長によると、植樹訪中団のメンバーは多数が入れ替わり、中には既に亡くなった人もいるが、25年にわたり絶えることなく訪中が続けられてきた。記念館の敷地には限りがあるため、樹木のほとんどは珍珠泉公園に植えられ、25年間でその数は既に5万本を超えている。
白西紳一郎さんは訪中団の中で唯一、この25年間一途に「緑の贖罪(しょくざい)」の旅を続けてきたメンバー。69歳の白西さんは、自分は南京大虐殺の歴史を経験した身ではないが、この歴史を避けたり、あるいは否認するような日本人ではありたくないと語る。白西さんは「緑の贖罪(しょくざい)」を通じて南京で犠牲になった中国の人々に対して、心からの反省と哀悼の気持ちを表したいという。
「日本政府が南京に赴き被害者に謝罪をするまで、私たちの『緑の贖罪(しょくざい)』活動は終わりません」白西さんは語った。
朱成山・館長はさらに現場で、白西さんに対し「南京大虐殺遭難同胞記念館特別貢献褒賞」を贈った。朱館長によると長年にわたり、多くの日本の友人が歴史の反省を通じ、被害者に対して謝罪を行い、南京市民と友好的な民間交流を行っていることは、中日両国国民の平和発展に非常に大きな貢献を果たしている。彼らの行動は、歴史上の揺るぎない事実を尊重していることを証明している。
「人民網日本語版」2010年3月31日