難関4 小沢氏
民主党内で意気込みを見せる議員たちに対し、小沢一郎氏は大きな障害となる。鳩山氏が続投しても、辞職しても、判断を下すのは小沢氏である。民主党内で派閥が林立し、小沢派と反小沢派にほぼ分かれている。民主党議員のうち、約150人が小沢派で、3分の1以上を占める。
小沢氏の「魔力」は同様に選挙でも現れている。昨年8月に民主党が勝利を収めた衆議院選挙で、総指揮をとったのも小沢氏だった。「数こそ力」という議会政治において、小沢氏は民主党の実質上の権力者で、鳩山政府の「影の実力者」であった。
しかし、政治資金問題が浮上し、小沢氏本人が強制起訴される可能性もまだ残っている。国民調査によると、小沢氏も同様に民主党の参議院選挙に影響を及ぼす可能性があるという。
反小沢派は菅氏に小沢氏と距離を置き、民主党の「クリーンなイメージ」を取り戻すことを要求している。しかし菅氏は一方では小沢氏の党内勢力に恐れ、もう一方では選挙での小沢氏の指揮を必要としている。小沢氏との距離感は、菅氏の民主党立て直しの重点となる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年6月7日