中国と同様アジアにある国として、日本でも自分の家を持つということは、人々の一生涯の夢である。しかし、家を買う人よりも借りる人のほうが多いのが現状だ。その理由は、家の価格が高いからと言う訳ではないようだ。
ある日本の友人は、人々は決して家を買いたくない訳ではないのだと言う。東京を例に挙げれば、都心で約60平米の家を買おうと思うと1500万円ほどかかる。借りるとなると、月々の家賃は10万円程度だから、買うのと借りるのとでは比率が1:150くらいだ。それに、日本は家を買えば、居住権も土地の使用権もまとめて手に入る。そうなると、借りるよりも買うほうお得である。家を買うのはひとつの投資にもなるし、毎月のローンも家賃と大して変わらない。
それでも、日本人は家を買うことにかなり慎重である。普通の買物なら、店を3件比べて安かったほうを買えば済むのだが、家を買うとなると、何10年迷い続けても決められない人がいる。
なぜなら、日本人が生涯にわたって買う家はひとつだからだ。家を買ってしまうと、例え気に入らない事が出てきて後悔したとしても取り返しが付かない。まさに結婚と同じ人生の一大事である。また、銀行でローンを組めたとしても、頭金やら手数料やら最初に数百万円必要になるので、仕事し始めたばかりでまだろくに貯金もない若者には手厳しい。日本の若者はたとえ、家が欲しくても決して親には援助を求めない。それは、習慣的なものでもあるし、親に借金をして、お返しに何かを期待されるよりは、自分たちでなんとかしたほうが後々楽だからである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年9月26日