陳言=文
揚州大明寺内にある鑑真記念堂(東方IC)
上海万博では、世界の貴重な文化財が数多く展示されている。会場には万博の歴史を展示するパビリオンがあり、これまでの万博で各国が展示した国宝級の文化財を知ることができる。また各国のパビリオンでも、展示の目玉としてその国の文化財を見ることができる。
鑑真和上坐像も万博期間中に上海にやって来る。ただ、たいていの国宝が万博が終わると国への帰路を急ぐのと違い、鑑真和上はそれからも多くの人の参拝を受ける。十一月に上海近くの揚州に「帰省」し、そこでもう一度中日交流の歴史を温めるのである。
「鑑真和上には万博を機会に揚州にお帰りになっていただきますが、市をあげて温かくお迎えいたします」と、揚州の王玉新副市長は笑顔で話す。紀元七一五年に修行を終えて故郷・揚州の大明寺に戻り、七三三年に住職となった鑑真和上は、今回は近代化された上海を経由して揚州に戻るが、中国の変化をどのように感じるのだろうか。
人民中国インターネット版 2010年7月23日