第二に内閣改造の問題がある。今月初めに行われた参議院総会で、野党の多数の賛成により仙石由人官房長官と馬淵澄夫国土交通相に対する問責決議案が可決された。野党側は、官房長官らが辞職しないのであれば、2011年度予算の国会審議には応じないとの態度を明確にしている。年明けに始まる通常国会が混乱に陥ることを避けるため、菅総理は内閣改造を迫られているが、野党の思うままにされるのではないかと懸念を示している。決定を誤れば、すでに力を失いつつある内閣が、政局の混乱をコントロールすることは不可能になる。
第三に日米関係の問題がある。菅総理は年明けにも米国を訪問する予定だ。米国にとって、菅総理が示しうる最良の手みやげは米軍の普天間飛行場の移設問題を解決していくことだ。再選された沖縄県知事は、基地の沖縄駐留に明確に反対の態度を示しており、日米間で達成した合意の内容とは遠く隔たっている。米国側が表明するように、普天間飛行場の移転は日本の内政問題だ。来年初めまでにこの問題を解決することは絶望的であり、このため前原外相はこのほど、普天間飛行場の移設問題の解決には期限を設けないとの方針を示した。各メディアは、最良の手みやげを渡せなければ、菅総理の訪米が実質的な成果を得ることは難しいであろうと懸念する。
「人民網日本語版」2010年12月9日