中日環境外交への期待

中日環境外交への期待。

タグ: 環境外交

発信時間: 2010-12-16 13:47:40 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

――日本は最も早くから「環境外交」を提起した国であるが、われわれはどのように日本の「環境外交」を理解すべきか。

周教授 環境外交は日本が大国のイメージをつくり上げるための重要な外交領域であり、日本的な特色がある。エネルギー不足の国である日本は1970年代の石油危機以降、省エネルギー措置を大規模にとり始めた。1980年代の初めには一応の成果を上げ、1990年代には大きな成果を見せるようになった。

1985年の円高、GDPの高成長によって、国の戦略にも変化が生じた。中曽根政権が発足した1982年以降、日本は中小国としての発展戦略に満足できなくなった。しかし、世界大国になるには、必然的に世界に貢献する必要がある。そこで日本は環境分野の強みを活用するようになった。当時日本はODA(政府開発援助)を通じて発展途上国に資金、技術、研修を提供するほか、自らの比較優位性と結び付けて、自国の環境理念、環境保全の技術、制度を世界に向けて推し進めた。これは日本の戦後の「平和発展」の戦略思想に合致するばかりでなく、国連安全保障理事会常任理事国入りを目指す上でも役立つものだった。

1992年のブラジル・リオデジャネイロ「地球サミット」で、80億ドルを発展途上国の環境保全事業援助に充てた日本は、世界の環境保全事業援助における最大の出資国となった。これは日本の「環境外交」のシンボル的な出来事である。その後、日本はほぼこの路線を続けている。

 

―― 「環境外交」の効果はどうか。

周教授 環境外交がもたらす利益は、環境分野あるいは環境関連分野における経済利益だけではない。われわれはこれを「スピルオーバー(拡散・波及)効果」と呼んでいる。政治の面では、環境外交は国全体のイメージの向上を促進し、地域間協力のレベルを高め、人々を持続可能な発展へと導いていくことができる。

その他、中日が私心をはさまず誠意を込めて大型プロジェクトの大規模な提携を行うことができれば、両国関係を推進する「エンジン」の役割を果たすことができるかも知れない。

 

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