――中日の環境保全協力を「第二次世界大戦」以降のECSCに例える人もいる。二者の地域間協力と発展に対する役割は、匹敵できると思うか。
周教授 現在のところ、中日の環境保全協力はまだ当時のECSCのような効果を果たすことができないと思う。長期的に見れば、環境協力は極めて大きな潜在力と明るい前途がある。しかし、当時の石炭や鉄鋼に比べ、現在の環境保全は経済発展の主導的地位を占めておらず、経済における重みもそれほど重くない。
しかし、長期的に見て、環境保全協力の見通しはECSCより明るい。省エネルギー・環境保全は波及する範囲が極めて広く、ほとんどの工業分野に及んでいると同時に、省エネルギー・環境保全技術はその分野における先端技術である。各分野で先端技術の協力を行うことができれば、その影響力はECSCに劣らないものになり、展望も非常に明るいと思う。
毎週、私は日本のある環境保全NGOから報告書を受け取っている。毎週の報告書には少なくとも協力プロジェクトが数十件ある。しかし、環境分野における中日間の協力にはまだ発展の余地があると思う。両国は大国であり、巨大な協力の潜在力がある。毎週、数十社の企業協力があるが、それでも全体からすればほんのわずかな数にすぎない。国の経済と国民の生活に関わるハイレベルの大型プロジェクトの協力が行われれば、両国関係に極めて大きな影響を及ぼすだろう。
「北京週報日本語版」2010年12月16日