援助・感情投入・多額の投資、どれも欠かせない
モンゴルの首都ウランバートルで、3年以上閉鎖されていた児童公園が再び開放された。日本人の出資により復旧されたのだという。日本はこのほかにもモンゴルの道路や国際空港、製油所の建設を支援しているため、モンゴル人の日本に対する好感度は高まっている。モンゴルの大統領も11月に訪日した際、「日本はモンゴルが最も信頼する友人である」と述べた。両国の政府高官は今年頻繁に会談している。日本の首相は、国連総会に参加したときやモンゴルの大統領が朝青龍の引退式に出席するために来日した際も、モンゴル大統領と会談する機会を設け、モンゴルのレアアース資源の探査と開発に日本が参加できるよう申し入れた。
日本のモンゴルに対する援助と感情投入は報いを得始めている。例えば、モンゴルは経済面で過度に中国に依存したくないと考えているため、タワントルゴイ炭鉱の採掘権を日本に売ろうという意見もある。しかし、そのためには炭鉱から北に1000キロの鉄道を建設してロシアの鉄道と連結させ、石炭をウラジオストクから日本へ運ばなければならない。これは4000キロもの迂回に等しい。もし、中国の企業を選び、中国を通る鉄道を建設すれば、輸送コストを大幅に抑えることができ、価格の上でも競争力を有することが出来るのだ。
日本は中国周辺での鉱山探しにおいて、伝統的な経済援助のほか、「友好の碑」を打ち立てることも得意とする。日本の外相は今年8月にインドを訪問した際、日本人がカレーやインド音楽、ヨガが好きなことを「日印友好の歴史の長さ」の証拠に挙げた。また、政治体制が日本とは明らかに異なるベトナムに対しても、「両国の間には多くの共通要素があるだけでなく、古くからの友好感情もある」と強調した。インド、ベトナム、モンゴルは未来の日本のレアアース供給国となるのである。
「潜在的なエネルギー供給者」を見つけるために、日本は大型の財閥系企業を組織して「代価を惜しまず」に海外資源を調達している。これも日本の常套手段である。ロシアとのエネルギー商談でも、普段はカネに細かい日本人が気前良さを見せ、長期的な協力を取り付けるためには値段に糸目をつけなかった。JOGMECの河野博文理事長は今年初め、日本テレビの取材に対し、「我々は政府と銀行の十分な支持を得ており、リスクに立ち向かい、未知の鉱源を探すことができる。潜在的な鉱物について、少しでも希望があればあきらめない」と述べた。
東京ガスの国際部に勤務する日本の友人からは、「日本の企業は中国のライバルに直面すると一般的に不安を感じる。なぜなら、中国の企業は指値が高いだけでなく、中国の遠大な経済的魅力はある意味で日本が持っていないものであり、資源供給国にとってみれば、中国が交流を強化し、信用を積み重ねさえすれば、その吸引力は必ず日本より大きくなるからだ」という話を聞いたことがある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年12月17日