リスクであると同時にチャンスでもある
日本には更なる国外に向けた市場の開放が必要であると言う人々がいる。最初の開放は明治維新、次は米軍占領下で行なった開発と貿易の発展、そして長年積もってきた問題を簡単に解決できない今こそ、市場をされに開放し、大胆な改革を行なうことが必要である。既に、抜本的に問題を解決しなくてはいけない状況まで追い詰められているのだ。
日本の財政破綻が起きれば、金融体制も経済体制も深刻な影響を受け、リスクは広がる。これは史上前例を見ない致命的なリスクとなる。「退路を断てば、潔くあきらめがつく」と言うように、悲惨な経済危機の後、日本は輸出に力を入れ、再びやる気を取り戻すだろう。その時になって、日本は新たにどのような経済体制を作るつもりなのかは未だに謎だ。
現在、日本政府は応急処置によって、目前の状況をコントロールし、危機的事態の発生を遅らせている。このまま、ずるずる引き延ばすこともできるかもしれない。矛盾が少しずつ解決され、低迷した経済を維持したまま、先進国の収入レベルを保ち続けることもまた、悪いわけでないのかもしれない。
文/金柏松(商務部国際貿易経済合作研究院・中国対外貿易研究部副主任)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年2月24日