日本の婚姻暴力の実態①家の中の恥を外にさらすな

日本の婚姻暴力の実態①家の中の恥を外にさらすな。

タグ: 日本 家庭内暴力 実態 恥 離婚

発信時間: 2011-03-08 13:50:25 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

数年前、私が訪問学者として東京大学にいたとき、その年11月の「婦人に対する暴力をなくする」運動を身をもって経験した。当時、東京の大通りや横丁等至る所に、女性に対する暴力をなくする事を訴える標語やポスターが貼られていた。あとでわかったのだが、毎年11月のこの二週間は日本全国で婦人に対する暴力撲滅運動が展開されるのだ。その頃私はよく当惑したのだが、私の頭の中では、礼儀正しく謙虚で感情を外に出す事の少ない日本人を「家庭内暴力」と言う言葉とは容易に結び付けられなかった。一体どういった事なのかと思った。

「家の中の恥を外にさらすな」という概念があった

日本では通常、このような配偶者・恋人・同居する伴侶からの暴力、離婚もしくは別居している夫婦間の暴力を家庭内暴力と通称している。数年来家庭内暴力は日本のメディアと大衆の生活の中で使用される事の多い言葉の一つとなってきている。

日本の社会における男性中心文化の長期にわたる積み上げと影響により、政治・経済ならびに社会生活において男子が絶対的優先地位を占める状況がつくられており、『男は外、女は内』という考え方が一種の固定化された婚姻と役割分担のパターンとなってきた。家庭内暴力の被害に遭う女性の多くは経済的な地位が低く、特に一部の専業主婦は、経済的には支配的な地位にある夫に過度に依存しており、もとより家庭内での発言権は全くない。

1990年以前は日本の家庭内暴力の特徴は潜在化と長期化という点にあった。当時、この問題は人権や社会問題としてのレベル迄取り挙げられる事がなかった。社会の世論はこの事について驚くべき沈黙を保っていた。しかもなお、一部の家庭内暴力の被害を受けた女性さえ『家の恥を外にさらすべきでない』という考え方の下、外に向かって問題を広げるのを恥ずかしがっていた。性格が軟弱な女性もいて、配偶者や恋人に対して幻想を抱き、暴力ざたに遭ってもずっと耐え忍んでいた。司法に助けを求めるという解決法を考えた人もいたが、往々にして世論の無理解と偏見を案じて最終的にはやはりこの考え方を放棄してしまった。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月8日

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