舞台の真ん中に置かれた一枚の座布団に座り、一人で複数の人間を演じ分け、扇子と手ぬぐいだけを使って観衆たちの想像力を喚起する日本独自の伝統芸能「落語」。北京日本学研究センターの先生と学生たちは3月4日、日本の有名落語家の三遊亭楽麻呂氏を迎え、日本の代表的な「見せる演技」を楽しんだ。
約1時間にわたる公演の中で、三遊亭氏は来場者たちに「扇子」と「手拭い」の役目を紹介し、「みそ豆」や「子ほめ」、「寿限無」など初心者にわかりやすい演目を姿や声が見聞きできるように巧みに披露し、会場は終始笑いに包まれた。
双日国際交流財団や三遊亭氏の友人とファンたちで作られた「三遊亭楽麻呂後援会」のサポートのもとで、北京日本学研究センターが主催した今回の公演は、ここ数年米国やイギリス、ロシア、タイなど数カ国で公演してきた三遊亭氏が、初めて通訳なしで行った海外公演となった。「最初にわかってもらえるかどうかすごく心配していたが、話の内容や『落ち』の意味を全部知ってもらえ、とても感動した。通訳を付けない落語こそ、味が変わらない日本の落語だ」と、三遊亭氏は語った。
19年前の思い出